コピーレフト、GPLがオープンソースの一番大事な考え方
世の中では、オープンソースについてフリーソフトと混同され誤解されている面があると思うので、オープンソースについて少しづづ紹介してゆきたいと思いたちました。手始めに、コピーレフトとGPL
- 作者: 井田昌之,進藤美希
- 出版社/メーカー: 毎日コミュニケーションズ
- 発売日: 2006/06
- メディア: 新書
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フリーソフトウェアは、バブリックドメイン(著作権が放棄された状態)に置かれていました。パブリックドメインのものなら自由に改良していけるからです。しかし、パブリックドメインのソフトウェアでも、いったん企業が商用ソフトウェアとして改良し、著作権が適用されてしまうと自由なものではなくなってしまいます。多くのハッカーたちのわざの結晶である公共物が一企業に独占されてしまう・・・。その問題をかかえたままでは、フリーソフトウエア運動に未来はありません。
そこで、リチャード・ストールマンによってうちだされた概念がコピーレフトです。
著作権を放棄することによって自由とするのではなく、著作権によって自由を守るのです。普通、商用ソフトウエアのライセンスでは、無許可コピーや改変の禁止を使用条件としていますが、逆にフリーソフトウエアのライセンスでは、コピーや改変の自由を使用条件とするのです。そして、改良して再配布する場合には、同じライセンス(コピーライトではなくコピーレフト)を適用することを条件とします。将来にわたって開発が進められることを保障するというわけです。
これがGNU GPLで、現在、リナックスをはじめとした、数多くのソフトウエアに適用されています。
次回は、GPLの基本的な考え方である「4つの自由」を紹介します。